Home 院長ご挨拶 診療予定表 セルフチェック アクセス
サービス案内
   
   Q 腫瘍マーカーとはどんなもので診断的価値があるものですか?
 
 
   

 
 
腫瘍マーカーとは、がん細胞が増殖している時、がん細胞や正常細胞が、がん細胞と反応して作る物質の事を言い、血液などを採取する事により測定します。がん再発の早期診断を目的に乳がんの術後経過観察目的で測定しています。しかし、腫瘍マーカーの欠点も良く把握しなければなりません。
 
 
乳がんに広く用いられる腫瘍マーカーの代表と正常値は以下の如くです。
1. CEA (正常値:5.0ng/ml以下)
2. CA15-3 (正常値:28U/ml以下)
3. NCC-ST-439 (正常値:49歳以下7.0U/ml以下50歳以上4.5U/ml以下)
腫瘍マーカー測定の重要性として以下の3点があげられます。
 

 
1.術後再発の早期発見
術後早期では3ヶ月に1回、安定したら6ヶ月に1回腫瘍マーカーを測定する施設が多いです。術後の経過観察において腫瘍マーカーが上昇してきたら再発の可能性が高いため、遠隔臓器の転移の検索を施行します。それでも判断できない場合は、PETなどを施行し、何処にがんが潜んでいるかを確認します。
しかし欧米諸国では、再発の発見時期が、患者さんの予後に左右されないとの理由から、術後の腫瘍マーカーの測定は推奨されていません。
日本でも、乳癌術後の腫瘍マーカーの測定で、再発をきたした場合、CA15-3は上昇しますが、そのCA15-3測定による利益に関しては明らかでないという理由から、「科学的根拠に基づく乳癌診療ガイドライン 検診・診断編」では推奨グレードC(根拠は十分とはいえないので、日常診療で実践することは推奨しない)となっています。
しかし、腫瘍マーカー測定値を再発の指標にしている、実地医家がほとんどです。
 

 
2.療効果判定の指標
治療開始前の腫瘍マーカー値を参考に経過を追っていきます。測定期間は保険適応範囲内の1ヶ月に1回とします。一般に治療効果の判定は約20%程度の変動を「変化あり」と判断する施設が多いです。
注意点として、治療開始後4週間目で腫瘍マーカーが一時的に上昇してくる事があり、これを「スパイク現象」といいます。これは治療薬が有効であった場合、腫瘍が急激に崩壊するときに見られる現象です。この時点で治療効果がないと早急に判断して治療法を変更してはいけません。また治療開始後8〜12週後のマーカーの変動は臨床的治療効果を反映してくる事が多いです。
 

 
3.再発患者の経過のモニタリング
治療開始後の経過と、腫瘍マーカーの変動をモニタリングする事で、治療効果が把握でき、グラフ化することで、患者様への説明に役立ちます。
 

 
その他早期乳癌の診断として腫瘍マーカーは有効かどうかと言うことですが、早期乳癌の腫瘍マーカー上昇率は10%位であり、スクリーニング検査としては感度が不十分です。又原発性乳癌の進行度、予後の予測が可能かどうかと言う点で、原発性乳癌で腫瘍マーカーが上昇しているものは、肉眼的、あるいはPETでもがんが判明しないような、微小転移の存在があり、予後が悪いと言われていますが、悪性度の高いがんは腫瘍マーカーを産生しないという報告もあり、腫瘍マーカーによる進行度、予後の予測は困難だと思われます。
以上腫瘍マーカー測定は確実性にかける所がありますが、再発が生じた場合に上昇してくる事があるので、術後経過観察における定期的な腫瘍マーカーの測定は意義のある物と思われます。

(平成18年7月22日)
 
 
 乳腺について 乳がんについて 診察・治療について 手術・治療後について その他 (気になる症状など)  
                                                 

privacy policy
Copyright(C) 2011 OBCC All Rights Reserved.